蔦屋重三郎 印蔵出し喜多川歌麿 歌麿丁子屋内折はへ浮世絵大英博物館

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壊れた額縁に入っていたので、綺麗な額縁に入れ替えました。
額縁は漆塗り風のフレームでマットは豪華なスエード調仕様です。
額縁内部には1962年に日本浮世絵協会を設立した楢崎 宗重氏の解説が収納されています。


以下、解説書に記されている文面です


40 歌麿丁子屋内折はへ　さ、の うらの 唐はし ことつる つやま
大英博物館

UTAMARO Orihae of Chojiya with Two Attendants.Oban.
British Museum No. 1945-11-1-20

大判 25.8×38.5cm

落款•哥磨画 版元•蔦屋 極印


浮世絵の版画に、色紙形や短冊形あるいは扇形などに区切って、主題名や歌を記す冠榜の形式は、大和絵の題歌色紙形式の時俗化されたものであろう。この絵では、色紙形に丁子屋内の「折はへ」と呼ぶ源氏名の太夫「さ、の」「うらの」の禿女名や「唐はし」「ことつる」「つやま」の名が連らね書いてある。
短冊形に　

ほとときすねやの屏風を折はへて　はつねの耳にうらの約束　角三亭

と狂歌を添えて、杜鵑の初音が合図の遊女折はへの身じまい姿を写している。

寛政中期の作であろう。構図からみても女性の艶姿美創出の落ち着きからみても、歌麿藝術の様式美が完逐されているのを直覚させる。
黄の地色に流麗な線描でたおやめの双美を並立させ、あでな衣装の諧調を白・紅・紫で整える。
おどけ顔する禿のうつす鏡が黒塗りなのが、色のハーモニーにおいても、空間立体表現においても、この図相を締めあげて、生き生きした情感にもたらしている。寸分の隙も、不調もみせぬ藝境である。名人藝
の至境というものであるう。


楢崎 宗重



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Update Time:2025-04-13 10:47:20


蔦屋重三郎 印蔵出し喜多川歌麿 歌麿丁子屋内折はへ浮世絵大英博物館
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